【最後の一葉】オ-・ヘンリ-を、読んだ感想!

1862年医者の息子としてアメリカ・ノ-スカロライナ州に生まれる。

オ-・ヘンリ-(本名:ウィリアム・シドニ-・ポ-タ-)

15歳以降、多様な職種に就いたが、銀行に勤めていた頃の横領の罪で告訴され、逃亡の旅に出る。

のちに妻の危篤を知ったオ-・ヘンリ-は、家に戻ると同時に自首し、収監される。

(しかし、横領事件の真相は今もって不明である。)

服役中、それまでの体験を書きとめた短編小説が「オ-・ヘンリ-」のペンネ-ムで

雑誌に連載されたことをきっかけに、刑務所を出て作家活動を開始しする。

一躍注目を集め、人気作家になる。

最期は過度の飲酒により47歳で死亡。

500編以上の作品をのこしている。

【最後の一葉】1907年発表の作品。

舞台は、そまつな3階建てのワシントン・スクエアの西側にある芸術家たちが集まる古びたアパ-ト。

登場人物は、画家としての成功を夢見ているル-ムメイトのジョアンナ(愛称:ジョンジ-)とスウ(愛称:スウディ)。

同じアパ-トの住人で、いつか傑作を描いてやると豪語しながら、絵筆を持たなくなって久しい老画家ベアマン。

そして、肺炎を患ったジョンジ-を診察する医者。

このたった4人の織りなすドラマが見事である。

画家を目指し、日々絵を描いているス-とジョンジ-は

芸術家が集まるワシントン・スクエアの西側の古びたアパ-トの3階に住むル-ムメイト。

秋の終わり、冷え込む空気、

ジョンジ-が重い肺炎を患ってしまう。

窓の外を見ながら寂しい冬枯れの裏庭と、離れたとなりの煉瓦の壁には古い蔦の葉がのびている。

ジョンジ-は、窓の外を見ながら蔦の葉を数えている。

蔦の葉が散っていく、後少しになっていくことに自分の命も後少しと思うジョンジ-。

人生に希望を持たないジョンジ-は、窓の外に見えるレンガの壁を這う古い蔦の葉を数え

「最後の一枚が落ちるとき、私は死ぬの。」とスウに言う。

親友ス-は出来る限り励まし面倒をみるが、一向に聞こうとしないジョンジ-

スウは、医者から

「このままでは助かる見込みは十分の一。それも本人に生きる意志があればの話だ。」と告げられる。

スウは老画家ベアマンに、《ジョンジ-が葉が落ちたら自分は死ぬと思い込んでいる。》

と話すと、老画家ベアマンは血走った目に、ありありと涙を浮かべて「ジョンジ-のばかげた空想だ。」

と、ののしります。

「あんな、くそおもしろくもない蔦のつるから、葉っぱが落ちると自分も死ぬなんて、

そんなべらぼうなことをいう奴がどこの世界にいるんだ。

ああ、なんて可哀そうな娘なんだろう。」

その夜、叩きつけるような雨と吹きすさぶ、風とかが、

長い夜じゅうつづいたというのに、朝には煉瓦の壁の上には、まだ蔦の葉が1枚になっていた。

その次の夜にも、激しい風雨がふきつけるが、翌朝になっても葉が1枚壁にとどまっているのを

見たジョンジ-は自分の思いを考え直し、生きる気力を取り戻す。

元気になった、ジョンジ-にスウは話したいことがあるのと言う。

「ベアマンさんが、今日病院で肺炎で亡くなったのよ。たった二日わずらっただけなの。

最初の日の朝、管理人が階下の部屋で苦しんでいるベアマンさんをみつけたの。

靴も服もびしょ濡れで、氷みたいに冷えきっていたそうよ。

あんなひどい晩にどこにいっていたのか、誰も見当がつかなかったの。

そのうちに、まだ灯りがついているカンテラと、

いつも置いてある場所から引きずってきた梯子と、散らばった絵筆が数本と

それから黄色と緑色の絵具をといたパレットが見付かったの。

それで、ちょっと窓の外を見て、ごらんなさいよ、

あの壁の、上の最後の蔦の葉を。

風がふいても、ちっとも動かないし、ひらひらゆれもしないのを、変だと思わなかった?

ねえ、ジョンジ-

あれがベアマンさんの傑作だったのよ。最後の一葉が落ちた夜、あの人があそこへ描いたのだわ。」

~私はジョンジ-は、あの、すごい雨風の中、

«蔦の葉が落ちなかったことに自分の病気は治らないと思い込んでいたこと»に

気が付き自分も生きなければならないと思ったこと。

スウはジョンジ-と画家を目指し心が通い合い献身的にジョンジ-のためにつくす。

真の友情を感じる。

老画家ベアマンは自分の命と引き換えに

身を投げ打つてまでジョンジ-を救う老画家ベアマンの行動。

光り輝く命の大切さ、重みを考えてしまう。~

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