読書感想

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【本当は恐ろしいグリム童話】桐生操を、読んだ感想!

【本当は恐ろしいグリム童話】を、読んだのは十代の頃でした。言葉では表現出来ない程、衝撃的でした。あまりに、衝撃が強く、一旦は本を閉じてしまったのを覚えています。メルヘンの世界が見事に崩れてしまいました。今、改めて再読しますと、十代の頃は時代...
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立原道造「後期草稿詩篇」より 南国の空青けれど

立原道造は、二十四歳八か月の生涯。胸を病み、死を予感していたかのように東北旅行をした後、近畿、日本海側を経由して長崎に向かうが、長崎で喀血(かっけつ)帰京し、東京市立療養所に入所。昭和十四年、第一回中原中也賞が決定するも、病状が急変し永眠。...
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八木重吉【晩秋】より 「私の詩」 (私の詩をよんでくださる方へささぐ)

八木重吉【晩秋】より私の詩 (私の詩をよんでくださる方へささぐ)八木重吉の紹介です。八木重吉(やぎじゅうきち)明治31年(1898年)現在の町田市2月9日生まれ~昭和2年(1927年)10月26日没(享年29歳)明治45年(1912年)神奈...
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【三年目】藤沢周平を、読んだ感想!

~【三年目】は、しっとりと、描かれています。~~わずか、四ページの作品です。~~街道の宿場の茶屋で、女中奉公をしている若い女が主人公です。~~十七歳の「一途」を二十歳の「分別」で封じ込めようとした恋心を、やはり捨てきれず、ならばその想いに身...
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【一本刀土俵入】(いっぽんがたなどひょういり)長谷川伸を、読んだ感想!

~大衆文芸の戯曲、長谷川伸の【一本刀土俵入】を、昔、お芝居で鑑賞しました。~~本を読んいでますと、お芝居の場面と重なり懐かしく場面場面場面を、思い出しました。~~主人公駒形茂兵衛(こまがたもへえ)と、お蔦(おつた)の心意気歳を重ねた分、理解...
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『幻色江戸ごよみ』から【神無月】宮部みゆきを、読んだ感想!

~十月を扱った短編小説【神無月】宮部みゆき~~深夜の江戸を舞台に、岡っ引きと押し込み犯、~二人の男の心情を、描いた切なく、温かい短編小説です。~~【神無月】では、不思議なことに~~個人名がほとんどでてきません~~登場人物は、岡っ引きと、飲み...
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【播州平野】宮本百合子を読んだ感想!

今日、八月十五日は、戦後七十六年の終戦の日。戦争を考えて、平和を思うこの日。【播州平野】を、読んで今の幸せを実感しました。《あらすじ》一九四五年八月十五日の日暮れ、妻の小枝(さえ)が、古びた時計柱の懸(か)っている茶の間の上に、大家内の夕飯...
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立原道造「萱草に寄す」(わすれぐさによす)より【のちのおもひに】

【のちのおもひに】夢はいつもかへつて行つた 山の麓(ふもと)のさびしい村に水引草に風が立ち草ひばりのうたひやまないしずまりかへつた午(ひる)さがりの林道をうららかに青い空には陽がてり 火山は眠つてゐた―そして私は見て来たものを 島々を 波を...
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萩原朔太郎「月に吠える」より【恋を恋する人】を、読んだ感想!

【恋を恋する人】わたしはくちびるにべにをぬって、あたらしい白樺の幹に接吻した、よしんば私が美男であらうとも、私の胸にはごむまりのやうな乳房がない、私の皮膚からはきめのこまかい粉おしろいのにほひがしない、わたしはしなびきつた薄命男だ、ああ、な...
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【青い山脈】石坂洋二郎を、読んだ感想!

《私の想い》~戦後間もない(昭和24年)の日本。~~【青い山脈】は、学園ものの小説ですが、 当時は日本国憲法施行されたばかりの頃です~。~当時の封建的な考え方と新しい考え方がぶつかりあいます。~~この物語の舞台は東北地方の女子高校生。~~封...