日本民話岩手県の昔話【ざしきわらし】を、読んだ感想!

~日本昔話が大好きなところは『むかしむかし、あるところに~があったとさ』
このようなかたちで始まっていく物語が多いので私は大好きです。~

~(時間)と(場所)となどをあいまいにしてにして、
読んでいても全体が(ぼんやり)しているので気分も楽に入っていけます。~

~現実であって現実でない昔話は夢の世界のお話だと思います。~

  1. 人々が伝えてきた民話には、それぞれの歴史があります。
  2. 人々の心を育てるそれぞれの役割があります。
  3. 神話、むかしばなしの中には数万年も前から、人類が語り伝えてきた話が沢山あります。
  4. 人々に夢と希望を与え続けたむかしばなしは、心温まる物語が多いです。
  5. さらに伝説の多くが、数百年も昔の先祖の事跡や、さまざまな由来を伝えてきました。

~(遠野物語)で知られる岩手県遠野市は、カッパや【ざしきわらし】などに
まつわる言い伝えが多く残ります。~

《あらすじ》

むかし、遠野というところに女の子のザシキワラシがすんでいるといわれている長者の家があった。
その家では、代々ザシキワラシは、家の守り神だといわれてきたから、家のあちこちで、
不思議な音がしても怖がったりしないで、暮らしていた。

ところが、何代目かの主人は少々変わった人で、
遠くのほうからいろいろな本を取り寄せて読みふけると、時々、まじないなどをしていた。

ある日、奉公人たちが庭で掃除をしていると、それはそれは、大きな蛇が現れた。

「おおい、大きな蛇だぞ。こんな太い蛇を見たことがあるか。

旦那さん、すごく大きな蛇ですよ」

いつもならば、屋敷に出てきた蛇は決して殺さないで、神さまのお宮の森に放すのだが、
主人は、「おお、これは何かのしるしに違いない。しかし、良いしるしなのか、悪いしるしなのか分からん。

おい、本を見て調べてみるから逃がすなよ」
 

と、あわてて本を引っ張り出して調べ始めた。
しかし主人を待っているうちに蛇は、石垣の穴の中にもぐり込もうとした。
それに気づいた奉公人の一人があわてて、「おい、逃がしたらご主人に叱られるぞ」

と穴に入るのを止めようとして、誤って蛇を殺してしまった。
 

すると、家のあちこちから、何十匹もの蛇が、ざわざわ出てた。
奉公人たちは驚くやら、怖がるやらで、
何が何やら分からないうちに、出てきた蛇をみんな殺してしまった。

その日の夕方、村人の一人が村の境の橋のところを歩いていると見たこともない娘が、

橋のたもとに立っていた。
娘が何だか寂しそうにしているので、思わず声をかけた。

「こんな時間にどうしたんだい。見たことがない顔だが、あんたは、どこの子だい」

と聞くと、その日、蛇を殺した長者の家を指差して、

「私は、今まであの家にいました」と言った。
その村人は、(はて、あの家にこんな娘がいたかな)と不審に思ったが、

「これからどこへ行くんだい」と聞いたみた。

すると娘は、働き者で評判な家を指差して、

「あの家に行きます」と答えた。
村人は、「それじゃ、気をつけて行きなさい」

と言って別れたが、どうも妙な感じがしていた。

それから間もなく、
蛇を殺した長者の家では、昼ご飯に食べた毒きのこにあたって、家族も奉公人もみんな死んでしまった。

そうすると、親戚たちが押しかけて、
お金を借していたとか、この土地はもとはおれのものだったとか言って、
長者の財産は何日と経たないうちに、跡形もなくきれいさっぱり、なくなってしまった。

ところが、あの橋のたもとにいた不思議な娘が、行くと答えた働き者の家は、
良いことばかり起こって、たちまち長者だった家と同じぐらいの財産ができた。

そうなってから、あの村人は、(ああ、あの娘こそ、ザシキワラシだったんだな)と気がついたそうだ。

《私の感想》

~昔話は、現実と非現実が交錯する不思議な世界だと思います。

【ざしきわらし】は容貌は色々ですが、私には可愛らしいおかっぱ頭の女の子という

イメ-ジがあります。~

~岩手県の【ざしきわらし】も、子供の姿をした神様のお話だと思います。

【ざしきわらし】は、どこからか私たちの暮らしを眺めていては、
時々現れ、悪戯をしにきたり、一諸に遊んだりすような気もします。

民話、昔話は、妖怪など私たちを不思議な世界に連れていってくれます。~

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