
~宮沢賢治の【雨ニモマケズ】は、国語の教科書にも掲載されています。~
~日本人ならば、誰もが一度や二度は目にした作品です。~
~最後に「サウイフモノニ ワタシハナリタイ」と記してますが、
宮沢賢治の現実にはなれない思いが込められていると思います。~
~宮沢賢治が肺結核で倒れた後に、手帳に書き遺したものです。~

【雨ニモマケズ】
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫なカラダヲモチ
慾(ヨク)はナク
決して瞋(イカ)ラズ
イツモシズカニワラッテヰ(イ)ル

一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンヂャウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ

野原ノ松ノ林ノ陰(カゲ)ノ
小サナ萱(カヤ)ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクッテモイ、トイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ

ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボ-トヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

《私の感想》
~【雨ニモマケズ】は、
1931年11月3日にノートの書き込みから
書かれていたと推測されています。~
~宮沢賢治が亡くなる2年ほど前のことです。~
~この頃から宮沢賢治は病気のため、
ほとんど寝たきりの生活となっていました。~
~その間も、今までに新しい作品、童話、詩など書き上げていますが、
ノートに書かれていた(詩)は【雨ニモマケズ】のみでした。~

~理想と現実の狭間で「理想郷」を追い求めた
宮沢賢治
世の中が、自分本位の考え、自己中心的な感覚を
宮沢賢治にとって、不可解なものだったと思います~。

宮沢賢治
(1896~1933)
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